凛が黙って首を振った。

「早く行けよっ!」

俺が言った。

「言われなくても、行きますよー。」

そう言って、階段を下りて行った。


「仲良いんだね。」

凛が言った。

「うん。なんか意外だなー。
塚、お菓子食べようぜっ!」

そう言って、部屋に入って行った俺。

「…本当、好きだね…。」

凛が言った。

「…何が?」

「…はい…?」

「…何が好き?」

「……何がって…。」

凛の顔が赤くなる。

「お菓子でしょ。」

俺が笑って言った。

「…………。」

凛は顔を真っ赤にしたまま。


たまに、凛をからかうのが大好きな俺。

いつもは、言われっぱなしなんだけど。

「…凛…、冗談。」

「……。」

「…冗談だから。」

「……分かってるっ!」

――バンっ

そう言って、俺のベッドに倒れた。

なに、恥ずかしがってんだ。