「あたし、隼人のところ行ってくるね。」

そう言って、立ち上がった私。


「迷子なんなよー。」

棗がヒラヒラ手を振る。

「大丈夫ー。」


多分……。


お弁当が入った袋をギュッと握りしめて、待機の場所に向かった。


ここだったよね…。


恐る恐るドアを開けると、隼人がチームの人達と話をしていた。


「隼人。」

小さな声で呼んでみる。

「んー?」

隼人が振り向いた。


目があった瞬間、笑顔になる隼人。


「凛ーっ♪」

すぐ、こっちに走ってきてくれた。


「お弁当っ!」

私が笑顔で差し出す。

「まじ~っ!?ありがとー!」

隼人は、喜んで受け取ってくれた。