「上がっていいよ。」
「お邪魔しますー。」
「あら、凛。お帰りー。」
お姉ちゃんが、リビングから顔を出す。
「帰って来てたんだ。ただいま。」
私が言った。
「初めまして。」
隼人が丁寧に頭を下げる。
隼人を見て、お姉ちゃんは目を見開いていた。
「うわっ。超イケメンっ!!」
お姉ちゃんが言う。
そんな驚かなくても。
「ありがとうございます。」
隼人もご丁寧に頭を下げて…。
なに、なんでそんなに丁寧なの。
「ごゆっくり~。」
お姉ちゃんがニヤニヤしながら、手をひらひらと振る。
そのまま、階段を上がって私の部屋に入った。
「凛の部屋、可愛い~。」
「……そうかな。」
みんなから言われるんだけど…。