静かに教室に入った。


みんな普通に騒いでいる。

居づらいな…。


とりあえず、席に着こうとした。



けど…、美波と龍也と真が喋っていて行けない。


私、行き場なくない…?


まるで、あの日に戻ったみたい。

みんな、どんどん離れて行っちゃうの?


その場で、立ち止まっていた。

ダメだ…。また、泣きそう。



その時、隼人が私の目の前のドアから出ようとした。


「あ。凛っ♪」

私に気づいて、振り返る隼人。


「どうかした?」

隼人が心配そうに言う。

「…………。」

私は、黙って首を振った。


「なら、いいけど…。」

そう言って、出て行こうとする。


「待ってっ…。」