――ガタっ

真は、そのまま席に着いた。


怒ってる……?


「…ちょっと…、」

「凛~。」


教室から、出ようと思ったのに。

隼人の声に遮られた。


「……おはよう。」

私が口を尖らせて言う。

「おはよっ♪」

隼人は、満面の笑み。


忘れてないからね…。

昨日の無神経さ…。


ふと、真を見ると不機嫌そうにこっちを見ていた。


「……はぁー。」

真がため息をついて、うつぶせになる。


私……。

涙で、目の前がぼやける。


――ガタっ


また、真が席を立った。


私の方を見ると、

「来て。」

それだけ言って、教室を出て行く。