なんで…。

こんな事しといて……、

悲しい顔するの?


意味が分かんない。


そのまま、裕貴はどっか行った。

良かった。


……と、思ったら帰ってきた。


「………これ。」

自分がやったくせに。

消毒液とばんそうこに包帯を持ってきた。

裕貴が私の頬に触れようとする。

「やだっ!」

私は、大声で言った。

震えていた。

怖くて…怖くて。


「…分かった。」

そう言って、
そこに置いたまま去って行った。

本当に意味が分からない。


けど…、これで終わったんだ。

あの時は、楽しかったのに。

あの時は、優しかったのに。

あの時は、幸せだった。

思い返すと、涙が出てきた。


確かに幸せだったのに。

スゴい変わりように怖さを覚えた。