放課後。

どうすればいいか迷っていた。


そんな時。



「凛っ!」

「………え…?」

声を聞いただけで、思い出す。


――お前が悪いんだろ?


恐る恐る、振り返った。

それは、確かにあの人で。


今、一番会いたくない人。


「……裕貴。」

私が言った。

「一緒帰るだろ?」

目が笑ってない…。

あの笑顔で言う。


「…………うん。」

頷くしかなかった。

「……あたしも…、
話したい事があるから…。」

私が震えた声で言った。

「……そう。」

裕貴が言う。


帰り道。

話す事もなく。

黙ったまま。