「別れるよ。」
私が言った。
「このまま、付き合っていっても。
上手くいかないような気がする。」
ただ、裕貴を思い浮かべただけで。
「……裕貴が怖い…。」
震えている自分がいた。
その時、
真が背中をさすってくれた。
「俺が言うのもなんだけどさ…。
その方がいいと思う。
俺がそれ、裕貴に言うから。」
「……いいよ。
あたしが言う。」
「……ダメだってっ!」
「ちゃんと、自分で伝えたい。」
本当に、
大好きだったのには変わりないから。
「……そんな言うなら、いいけど。
…なんか、あったら言えよ?」
真が不安そうに言った。
「うんっ!」
それからは、
ずっと真が楽しい話をしてくれて。
久しぶりに笑ったような気がした。