「……や…っ!」



伸びてきた裕貴の手を拒んでしまった。



「…あ…、あの…。」

どうしよう…。


「あははっ。
そんな怖がんなよっ!」

裕貴が言った。


……目が笑ってない。



早く…、帰りたい…。

そう思っていた。

「…話したい事があるんだけど。
家来ない?」

……最悪だ。


「えっ…。」

戸惑っていた。

でも…、断る理由が見つからなくて。

それ以前に、断る勇気すらなかった。


「…うん…。」

私は、頷いた。