「いや…、別に。
大丈夫だよっ…。」
私が笑って言った。
「何、その苦笑い。」
真が言う。
「え…?」
「どうかした?」
真が聞く。
「うん…。
ちょっと…、ね。」
私が言った。
裕貴は、いつも女の子に囲まれて。
喋っている所を何度か見かけていた。
私が一回勇気を出して
嫌だって言ったけど、変わらなかった。
女好きと言うのだろうか。
携帯をこの前見せてもらったけど、
女の子の名前ばっかり…。
誰?って聞いても、
友達ー。って言うだけ。
不安になっていた。
いつか、誰かに
とられてしまうんじゃないかって。
乗り換えられてしまうんじゃないかって。
あっさり、振られちゃうんだろうなって。