「……来ないで良かったのに…。」




本当は、スゴく嬉しいはずなのに。




「…なんでだよ?」

「…嫌だから。……もう。
なんで…、来たのっ。」


涙が零れる。


…帰りたくない。

帰りたくない…。


「…ここまで、来たんだし。
絶対、凛連れて帰るから。」

真が言った。

「なんで?
寮に帰りたくない…。」



「………なに言われた?」

真が私の頭を撫でて言う。