「おい、無視かよ。俺、寝てぇの。」

棗が言った。


…………。

何も言えず、黙る私。


「また、何にも喋んねえのかよ。
本当、疲れる奴。」

なっ……。

言われっぱなしの私。

「…男が苦手な奴って、
男と喋る事もできないのかよ?

塚、本当?」

さすがに頭にきた。


昨日から、
好き勝手言い過ぎじゃない?


「……あたしだって、面倒くさいよ。

一言喋んのに、
どんだけ勇気出してると思ってるわけ?

知らないくせに好き勝手言わないでよ。


あたしは、あんたみたいに
気楽な毎日送ってないの。

あんたと一緒にしないで。

疲れるなら、
あたしに一生喋りかけるな。」


そう言って、
布団から出て保健室を出た私。