彼と私が出会ったのは入学式の日だった。

私は、喘息を持っていたため式中に発作を起こした。

機械は家にしかないし自分で止めることはできない
から、体がフワフワしていても踏ん張って立っていた。

初めて会った人たちだから、きっときずいても何も言わないとわかっていた。

でも、彼は違った。

私を助けてくれた。
その日から私の気持ちは揺れていた。

学校生活が始まったら会えないと思ってた。

部活の仮入部期間に私は必死に彼を探した。

彼のことを見つけたのはバドミントン部だった。

運動が得意でない私だが、彼のために頑張ろうと決意し入部届を提出した。

校舎が別校舎で少し離れているため、運がなければ放課後体育館でしか会えないので、部活がある曜日だけはたくさんおしゃれした。

ヘアアレンジは入念に。前髪もカチカチに固めて崩れないように、朝はいつもより30分早く起きた。