今日も一日が始まった

特に楽しくもないかと言って面白くないとも言えない。

「おはよう!胡桃!」


後ろから挨拶してくれたのは友達の小村綾華。
胸下まである黒い髪の毛。
スカートは長めのthe優等生。って感じの見た目
性格も良くて私とは真反対の女の子。

私も二ヶ月前まではロングだったけど。


「おはよう綾華」

私の前の席に座る。

「あいつ彼女できたんだって。」

1時間目の準備してる綾華に投げかけた。

綾華は、私の方向いて

「どうせSNS見たんでしょ」
と眉毛を絵に描いたようなハの字にさせた。

「見たと言うより流れてきた」

嘘だちゃんと見た
でも、恥ずかしいからせめてもの嘘だ。

「まぁ、見ちゃうよね」

と私の方に椅子むけて
私の好きなグミを差し出した


「ありがとう」

「おーはよ!綾華!胡桃ちゃん!」

「あ、ゆうま!おはよ!」

伊藤悠真

綾華の彼氏
男の人の割に肌白くて細いキリッとした目
いつもセットしてる髪の毛は今日はノーセットなのかふわふわしてる。
高校生の割に少し明るめの髪色

見た目はチャラいと思われがちだけど
綾華とは中2から付き合ってる
超一途。

綾華、悠真、あいつと私
性格はバラバラだし見た目も真反対だらけ

でも、幼馴染でずっと仲良しでずっと一緒だった。


「おはよう」

なんだよ。元気ねぇな。って言いながら
自分の椅子を私の席まで寄せて座った


「あいつだよあいつ。」
と綾華

窓の外を指した

「あー、あいつか」


さっきからよくでる“あいつ”とは
幼馴染の中の1人でもある

大山拓真

3人の中ではあいつ。って呼ぶと通じる


綾華も悠真も別に幼馴染だから
拓真のことは嫌いではない。

ただ高校入ってからの拓真は目に余る。

拓真とは高校入ってから付き合って
最初は普通だった

いつもの優しい拓真。から

なぜかある日を境に

女の子遊びが激しくなって別れたのも浮気が原因。

「彼女できたんだって」

私が言うと悠真が
そっかあ。そう言いながら中庭に目をやった。


「本当に彼女かな」

悠真は中庭のベンツで寝てる拓真を見ながら

「拓真は付き合いたくて女遊びしたくてしてるのかな」

と呟いた

綾華がどう言うこと?

って聞くと

「いや、幼馴染の勘」

「いや、私達も幼馴染だけど。」

「ちげぇよ!男と男にしかわからないこともあるんだよ!きっと」

悠真が私に目をやる


「胡桃はまだ好きなのか??」

新しい彼女が拓真の方に向かってるの見ながら

「別に。おもちゃとられた感覚。」

とだけ言った。

人をおもちゃと一緒にするのは失礼かも知らないけど

一年付き合った情と自分のもの。という錯覚
所有物がとられた感覚に似てるのかも知れない。

「そうか。まあ、男はいっぱいいるしな。」

「そうだよね。まだ高校生だし。」


悠真がうんうん。と言いながら中庭が見えるカーテンを閉めた。

1時間目なんだっけ。と言いながらカーテンを閉めてた悠真が
一瞬びっくりした顔したのは
知るはずもない。