「え.....と」


清和君はそれでもまだ戸惑う私を手を引っ張って、店に入った

夜のパーティが始まる


「よお、清和。今日も一人か?」


クラブに入ってから早速清和君は高校生かそう聞かれる


「いや、今日は人連れてきてるんだ」

「えっ!お前.....遂に人を連れてきたの?」

「うん。紹介するね、源　陸留さん。俺の.....友達なんだ」


そう言って、私の近くに寄る

私は恥ずかしくなって咄嗟に清和君の後ろに隠れた

その様子を見て、その聞いてきた男子は大声で周りに話す


「おい!お前ら、イケメンが遂にこのお店に人連れてきたってよ」

「えっ!まじ⁉」

「誰誰?」


わらわらと人が集まってきた

何だか恥ずかしい.....


「えっ!可愛いじゃん!」

「お前.....こんな美女を連れてくるなんて、、、やるなあ」


何だか恥ずかしい

こんな事初めてだったから.....


「可愛いじゃん、この子」

「おい、あんま俺の友達に馴れ馴れしくすんなよ」


そう言って、清和君は私を撫でようとしてきた女子の手を静止した


「ほんと、友里恵は可愛い女の子に目がないな」

「だってー。可愛いものには目がないのー」


そう言って、退散していった


「あ、ありがとう.....平君」

「ま、まあ.....なんだか女子だろうとモヤっとして」


清和君はポリポリと頭をかいた

どうやらこの店は前払いのようだ

清和君は財布から2000円だし、カウンターに払うと私を料理や飲み物が置いてある見せの中心へと連れていった


「俺から離れんなよ。迷子になるから」


そこからの記憶はあんまり覚えていない

囲碁やら将棋やらチェスやら店にはおいてあって、その中から面白そうなゲームをやったけど

なんだか.....頭から清和君が離れなくて

ただ一つ印象的だったのが.....清和君はゲームが弱かったことだ


「楽しいね.....源さん」

「うん。平君」


30分はあっという間に終わった

ただ.....一つ気がかりがあった


「ねえ.....平君。次もこの店に来るの?」

「え.....うん。一週間に2～3回は来たいな」


言わなきゃいけないことがある

私は昔から他人に興味が無かった

誰が何をしようとどうでもよかった

気に障って嫌な思いをされるのが嫌だったからだ

だけど、今日は今日だけは勇気を出して言わなきゃいけない


「清和君.....もうこの店に来るのやめよ?」

「え.....」


私は勇気を振り絞りそう言った