その19
麻衣
どうやら久美は、”本気”のようだった
「…本当にいいのか?後悔しないないんだな、久美…」
「しないよ!私は変わるんだ!もっともっと…」
「よし…。だが熱いぞ。ハンパなくだ」
「うん…。覚悟してるから大丈夫…」
「なら、そこのソファに座れ。今準備するから…」
私は決意したよ
...
カウンター内の厨房にはライターがあったし、ああ、水を含ませた手ぬぐいもだ…
それで、2階にいる能勢さんからタバコを一本もらって来よう
...
数分後、その”3点セット”を手にした私は、久美の隣に腰を下ろした
涙目の久美は震えていた
「いいか?カウントダウンで3秒当てるぞ。思いっきり叫んでいいから、私の体にしっかりしがみついてろ」
「うん…」
すでに久美は眉間にしわを寄せ、そして目を閉じると、私に抱きついた
いじらしいのを通り越して、なんか痛ましいよ…
さすがにこの私も、今回ばかりは今一歩躊躇ってるわ…
でも久美は本気なんだ
その気持ちを受け止めてやらなきゃ
思わずため息をついて、私は自分にそう言い聞かせたよ
自らに踏ん切りをつけ、私はライターを握った
”カチャッ!”
”シュー”
準備完了だ
「久美ー!!」
ガラにもなく私は大声を出して、そして…、腕の中で震えている久美の左内腿に”それ”を当てた
...
”ジュー”
この時も頭の中で、”例の音”が響いた
と、同時に「ギャー!熱いー!!麻衣ー!」
「3、2、1…!」
儀式は終わった
...
「久美、終わったぞ!熱かっただろ?頑張ったな。偉いぞ、お前。さあ、今冷やしてやるからな、もう大丈夫だ…」
「麻衣ー!やったよ、私、できたんだよね!わー、わー…」
私の体にべたっとくっついたまま泣き叫んでる久美の体から湧き上った汗は、すでに蒸気となって私の服を貫いていた
久美は文字通り、自分の中に長い間住み着いていた”何か”を追い出したんだ…
麻衣
どうやら久美は、”本気”のようだった
「…本当にいいのか?後悔しないないんだな、久美…」
「しないよ!私は変わるんだ!もっともっと…」
「よし…。だが熱いぞ。ハンパなくだ」
「うん…。覚悟してるから大丈夫…」
「なら、そこのソファに座れ。今準備するから…」
私は決意したよ
...
カウンター内の厨房にはライターがあったし、ああ、水を含ませた手ぬぐいもだ…
それで、2階にいる能勢さんからタバコを一本もらって来よう
...
数分後、その”3点セット”を手にした私は、久美の隣に腰を下ろした
涙目の久美は震えていた
「いいか?カウントダウンで3秒当てるぞ。思いっきり叫んでいいから、私の体にしっかりしがみついてろ」
「うん…」
すでに久美は眉間にしわを寄せ、そして目を閉じると、私に抱きついた
いじらしいのを通り越して、なんか痛ましいよ…
さすがにこの私も、今回ばかりは今一歩躊躇ってるわ…
でも久美は本気なんだ
その気持ちを受け止めてやらなきゃ
思わずため息をついて、私は自分にそう言い聞かせたよ
自らに踏ん切りをつけ、私はライターを握った
”カチャッ!”
”シュー”
準備完了だ
「久美ー!!」
ガラにもなく私は大声を出して、そして…、腕の中で震えている久美の左内腿に”それ”を当てた
...
”ジュー”
この時も頭の中で、”例の音”が響いた
と、同時に「ギャー!熱いー!!麻衣ー!」
「3、2、1…!」
儀式は終わった
...
「久美、終わったぞ!熱かっただろ?頑張ったな。偉いぞ、お前。さあ、今冷やしてやるからな、もう大丈夫だ…」
「麻衣ー!やったよ、私、できたんだよね!わー、わー…」
私の体にべたっとくっついたまま泣き叫んでる久美の体から湧き上った汗は、すでに蒸気となって私の服を貫いていた
久美は文字通り、自分の中に長い間住み着いていた”何か”を追い出したんだ…