「失礼します……っ」
「あら、こんなに早くどうしたの? もしかして、星野さん、かしら?」
苗字を呼ばれてうなずくと「よかった、じゃあ、ここで待っててもらってもいいかしら」と女の先生に案内されて奥にあるソファに座るように言われた。ソファに座ると、それはとてもふわふわしていて気持ちいい。
「これよかったらどうぞ。担任の先生、もうすぐ来ると思うから……あ、私は中等部養護教諭の橋本です。よろしくね」
「あ、はい! よろしくお願いします」
「じゃあ、何かあったら言ってね」
そう言って橋本先生は自分のテーブルに座った。だが、何もすることがない私はぼーっとしていると「お待たせしました!」と元気な声が聞こえてそちらを見るとまたもや女の先生が立っていた。