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「……じゃあ、星野ちゃん。入るのは強制じゃないけどまた遊びに来てね」
「はいっ! ありがとうございます……とても楽しかったです」
その後、私も源氏香という香り当てをさせてもらった。作法とかはよく分からないから礼儀作法は気にしないでやったのだけどなかなか難しかった。だから、彼らはパパッと当てていて本当にすごいなぁと感動した。
和室を出てまた迷子になると思われたのか、一緒に帰ることになった。はじめて知ったけど佐山くんとは同じ方向だったから先輩と別れてバスに乗り込んだ。
「星野さん、……連絡先交換しない?」
「連絡先! うん、交換する! あっ、スマホ……」
私はスクールバッグを開けてスマホを取り出すとLINEのアプリを開いた。友だち追加のページを開くと彼の画面にあるバーコードを読み込んだ。
「あ、来ました……これで、いいですか?」
「うん。それ、俺だよ。ありがとう……そうだ、クラスのグループラインにも招待するよ」
「分かりました! 待ってますね」
そんな話をしていれば、最寄りのバス停に到着してしまって私は彼より先に降りた。