「はあ…」


頭がぼーっとするのは本当でベットに横になりながら色々悶々としていた。


焔さんの強引過ぎる所とかいきなりすぎる所もどうにも好きじゃない。


からかわれ振り回されるのも苦手だ。


別に嫌いって訳じゃないし、助けてくれたけど、でもなんか策略的に良いように罠にハマった感じにも取れる。


「………」


正直、焔さんが何を考えているのか分からない。


部屋を出ないようにさせてるのは、私の事を案じての事だって分かるけど。


この世界だと人間は獣人にとっては良くないから、だからその危険から遠ざけているんだと思う。


部屋を出る時も絶対にSPのようなメイドさん達がカードするように近くにいる。


今でも外には見張ってくれている。


なんか悪い事しないように監視されているような感じでなんか嫌だな。



「はあ」


むくりと体を起こすと、妙な違和感を感じた。


「?」


そういえば、息苦しさいつ間にか消えていた。


焔さんがあんな事したから?


いやだってそれはおかしい気がする。


塞がれるから逆に苦しさが増すと思う。


だったら…なぜ?



「はーあー」


大きな溜め息を吐き、もう一度ベットに倒れた。


「………」


焔さんはどうして私を助けてくれたのだろう。


その真意がどうしても定かではなくて、むしろ疑惑でしかない。


「向こうへ行けば死ぬか」


いったいどういう事なんだろう。


「凛々ちゃんは知ってたのかな」


確かにあの日、招待状を見てから凛々ちゃんの様子がおかしかった。


それに夢でもずっと謝っている。


それってやっぱり、原因があるとしたらあの時の事だろうか。


でも、あの時はなんとか助かったって。


(でも…確か焔さんは)


本来ならもっと前だったとも言ってた。


「……いやいや、それはないよ」


そうだったら今ここにいないし。


「………嘘を言っている訳でもないし」


嘘だったらこの状況に理解ができないし。


「訳が分からないよ…」


(ねえ、凛々ちゃんどうして何も言ってくれなかったの?)


「凛々ちゃんに会いたいよ…」