私たちが出会った事は

世界中のどんな事よりも

最高な事だと思うんだ。。。

だから

いつまでも2人で

寄り添っていたい。

たくさんのひまわりが咲く

あの思い出の場所で…




『秀くん待って~!』

『杏のノロマ~!』

『ノロマじゃないもん!』

暑い夏の日。

ひまわり畑で走り回る

幼い2人。

今では

私にとっての

大切な思い出。



私がまだ小さかった頃

仲良しだった秀くん。

秀くんは隣の家に住む

同い年の男の子で

意地悪だけど

たまに優しくて

私が初めて好きになった人。

だけど秀くんは

小学校1年生になる前に

どこかへ引っ越してしまった…



秀くんが引っ越してしまった後

私は1人でひまわり畑へ出掛けた。

ひまわり畑へ行くと

秀くんの温もりを感じる事が出来る気がしたから。

それは今も同じで

辛い事や悲しい事があった時でも

ここへ来ると元気が出てきた。



『杏、今日の放課後空いてる?』

私に声を掛けて来たのは

友達の紗耶香。

高校2年生になって早3ヶ月。

紗耶香とは毎日の様に遊んでいる。

『空いてるよ!』

『じゃぁ一緒に買い物行かない?』

『いいよ~!』





   ・・・放課後・・・   


私たちはショッピングモールへ来ていた。

『これ可愛い!!』

『これもいい!!』

『これ欲しい!!』

私の横で1人で騒いでいる紗耶香。

いつもこんな感じだ。

2人で出掛けても

紗耶香が1人で騒いで

私は隣で見ているだけ。

それでも私は別に嫌な気はしなかった。