なんでそうなるの……


「同級生だったらいいんじゃねえの?」


「待ってください氏家先生、私たちは同じ歳で同級生じゃないんです!」


「だって、白井はもうその気だぜ」


 えっ、白井さんが私の腕に手を回してきたよっ!


「ごめんね、僕たちは男だから面倒を見られないから」


「そんな、市川さんまで!」


 私の腕にすがりつき、白井さんは離そうとしない。


「あたしの愚痴、朝まで聞いてもらうからね……同級生さん……」


 顔が怖いよ白井さん!

 まさか、新しい嫌がらせ!?


「しっ、ししっ、しかたないですね、私の家で良ければ……」


 動揺する気持ちを隠しながら、しかたなく承諾する。


 会社や取引先さんに頭を下げ、後は営業1課のイケメン男子と部長に任せて店を後にする。

 氏家先生と市川さんは、ビルを出た所に止まっていたタクシーに乗り帰宅。

 私と白井さんも一緒にタクシーで家に向かう。


 ずっと私の腕に手を回したままの白井さん。

 タクシーの運転手さんがバックミラーで、チラチラと私たちの様子を見ている……