私はステキな男性に挟まれて、すごく気分がいい!


 左の席にドクター、右を見るとパイロット。

 夢のような空間にいる私は運がいい。


 でも、氏家先生は頭を抱えて気まずい表情。

 対する市川さんは、笑顔で私を迎え入れてくれた。


「同席させてもらっても、いいんですか?」


「もちろんだよ」と市川さんが言った直後。


「だめだ、さっきまでいた席に戻れ」


 氏家先生のキツイ一言。

 まあ、この人は口と態度が悪いのを知ってるから、傷つかないけど。

 そんなことで気落ちしてたら、営業職なんて勤まりませんよ。


「今日は接待でして、私はいないほうが上手くいきそうなので」


 私の話しを横で聞いてた氏家先生が、鼻でフンッと笑いながら言ってきた。


「また接待かよ、お前はなんなんだ?」


 氏家先生の言葉を聞いてカチンときたけど、市川さんが「まあまあ」と仲裁に入ってくれた。

 気をつかって市川さんがお酒を頼んでくれる。



 私の目の前に、カルアミルクが入ったグラスをバーのマスターが置いた……