セレスティーヌがドレスに酒をかけられ、泣いて詫びてきた。セレスティーヌはもちろん悪くない。
私からのプレゼントのドレスを着て浮かれていたと言われ、もう自分を制する事が出来なかった。
 婚約して欲しいとセレスティーヌに申し込んだら、わたくしでよければ…と手を取ってくれた。
やっとだ!

 セレスティーヌの白い柔らかい頬にキスをする。
はにかみながらも微笑んでくれたたまらずに、昔のように口に触れるような軽い口付けをした。もう絶対にセレスティーヌと離れないと心に誓った。


 まてよ、婚約していた期間が長いんだ、サロモンとキスしていたのでは? 返答によってはサロモンへの態度が変わりそうだ! 聞きたくはないがセレスティーヌにサロモンとキスしたかと聞いてみる。

「ない!」
 と言う返事が返ってきて、ほっとした…

 子爵令嬢がセレスティーヌに行った悪行について両陛下から話があった。セレスティーヌが自分とサロモンの婚約解消に子爵令嬢を巻き込んでしまったのだ! 悪いのは自分だ!、と陛下に言う。


 甘いっ! セレスティーヌは皆に言われた。そもそもはサロモンが原因なのに。涙を流しながら懇願するセレスティーヌに負けて、私も同じく陛下に頼むことにした。王族が関わっているにも関わらず、子爵家は降格という激甘判決となった。貴族社会ではもうやっていけないだろう。その後子爵が爵位の返上を申し出たとの事だ。