セレスティーヌがしばらく学園を休むとクリスに聞いた。セレスティーヌを思いブーケと菓子を贈る
少しでも気が安らんでくれれば良いけどな。
それからしばらくして、セレスティーヌに会いに行った。喜んでくれているようで、色々と調べた甲斐があった。
庭が見渡せるテラスでお茶をしようと誘われ心が踊る。バイエ邸の庭は国から出る前にセレスティーヌと最後に会って以来だった。
懐かしいな…ここは変わらないと思い席に着くとセレスティーヌが席を立ち頭を下げる。再会したばかりで迷惑をかけた、と。
再会できた事、サロモンとの婚約が解消された事が分かり迷惑どころか……
「庭を案内してくれる?」
セレスティーヌは覚えていないのかな…
王弟殿下は身長が高いのですね…
そんな呼び方をして欲しくない。噴水の前に着き、セレスティーヌの様子が変わる、もしかして……
「昔セレスは私の事をラルフお兄様と呼んでいた」
それとなく伝えてみると、真っ赤な顔をした
なんだ、昔と何も変わってないな、セレスティーヌはセレスティーヌだ。
「会いに来たよ、ただいま」
「おかえりなさい」
と返ってきた…思い出してくれた事も嬉しいが、セレスティーヌにおかえりと言われた事が嬉しくて嬉しくてしょうがなかった…