その後サロモンからは慰謝料として大金が払われた。そのお金を元にアニエスの家は商売を始め、贅沢出来るほどではないが軌道に乗りそうだ。
商売相手を招くため、小さいながらも家でパーティーを開くことになり久々にドレスを新調する事にした。
王都に用事があり、久しぶりに王都へと来た。商売相手にバカにされるわけにはいかないと、かつてセレスティーヌに紹介してもらった仕立て屋でドレスを作る事にした。
仕立て屋にて金額を確認すると、前より額が高いと思い、恥ずかしながら聞いてみると、セレスティーヌが、不足分を払っていたと聞いた…
サロモンが直接払うわけにはいかずアニエスには適当な額を与えられ、支払った筈だ。それを知らずに偉そうにセレスティーヌに、くってかかった自分を恥じた。セレスティーヌと同じ仕立て屋でドレスを作って同じ立ち位置になったとでも思ったのだろうか。