王宮に戻ると父上に呼ばれた。
「失礼します」
部屋へ入ると彼女の父親が控えていた
「サロモン、婚約破棄の書類が提出されてしまったぞ……王妃が嘆いておる」
「えっ! こんなに早く? 二日も経ってないのに……」
納得できないと言う顔をするサロモン
「サインをしたのはお前であろうに……」
信じられないと言う顔をするサロモン
「サインをした後もゆっくり考えさせてくれるとセレスティーヌは言っていたのに……」
「バカなことを! セレスティーヌはもう我が娘だと思っていたんだ…」
がくりと肩を落とす陛下
「我が娘は殿下を応援したいと申して身を引いたのです。陛下……殿下と真実の愛のお相手を認めて差し上げて下さい…そうすれば娘も報われるでしょう」