突然カメラマンさんにそう呼ばれて、声が裏返ってしまった。

は、恥ずかしい……。

最初から緊張してたのに、今のでもっと緊張しちゃった……。

体がガチガチに固まって、思うように動かすことができなくて、涙が出てしまいそうになる。

「雨ちゃん雨ちゃん」

小田さんに背中を叩かれて、小田さんの方を振り返る。

「私、雨ちゃんおかげで緊張がほぐれたんだ」

少し恥ずかしそうに割り箸を掲げる小田さん。