わぁ……。

「これ、私?」

鏡の中の私は、数分前の私と似ても似つかない。

髪型も、いつもしているふたつくくりをしているはずなのに、髪の毛が巻かれているからとっても

かわいい。

「ふふっ、美月さんのメイクは世界一なのよ!」

「やーねー、爽子ちゃんったら」

小田さんが世界一と言う理由はよくわかる。

ずっと暗い印象だった私の顔が一気に明るくかわいくなったんだもん。

「美月さん、ありがとうございます」

「どういたしまして。撮影、がんばってね」