「楽しみだね、ママ」
「……うん」
遼生さんと凛、三人で出かけてこの先の未来がどうなるかはわからない。でも今日はただ、楽しみにしている凛を楽しませることだけに集中すればいいよね。
そう自分に言い聞かせてお弁当の準備を進めた。
明子さんと文博さんに見送られて外に出ると、雲ひとつない青空が広がっていた。絶好のお出かけ日和だ。
「ママ、どうやって行くの?」
凛と手を繋いで商店街を抜けていく。
「車だよ。碓氷さんが運転してくれるって」
「そうなんだ」
彼は家まで迎えに来てくれると言ってくれたけれど、少しご近所の目が気になってしまい、商店街を抜けた先にある公園の駐車場で待ち合わせにしてもらった。
後ろめたい気持ちはないけれど、三人で出かけたことが広まったら色々と困る。変な噂が流れ、それが凛の耳にも入って傷つけるようなことにならないとは限らないから。
そんなことを考えながら凛と手を繋いで公園へ歩を進めていると、駐車場には黒のワンボックスカーが停まっていた。
「あ、りょーせー君だ!」
車から降りて周囲を見回していた遼生さんに気づいた凛は、彼に向かって大きく手を振った。
「……うん」
遼生さんと凛、三人で出かけてこの先の未来がどうなるかはわからない。でも今日はただ、楽しみにしている凛を楽しませることだけに集中すればいいよね。
そう自分に言い聞かせてお弁当の準備を進めた。
明子さんと文博さんに見送られて外に出ると、雲ひとつない青空が広がっていた。絶好のお出かけ日和だ。
「ママ、どうやって行くの?」
凛と手を繋いで商店街を抜けていく。
「車だよ。碓氷さんが運転してくれるって」
「そうなんだ」
彼は家まで迎えに来てくれると言ってくれたけれど、少しご近所の目が気になってしまい、商店街を抜けた先にある公園の駐車場で待ち合わせにしてもらった。
後ろめたい気持ちはないけれど、三人で出かけたことが広まったら色々と困る。変な噂が流れ、それが凛の耳にも入って傷つけるようなことにならないとは限らないから。
そんなことを考えながら凛と手を繋いで公園へ歩を進めていると、駐車場には黒のワンボックスカーが停まっていた。
「あ、りょーせー君だ!」
車から降りて周囲を見回していた遼生さんに気づいた凛は、彼に向かって大きく手を振った。