その日の夜、さっそく遼生さんからメッセージが届いた。

【今日はどうもありがとう】から始まるメッセージに、思わず「ありがとうはこっちなのに」と声が漏れてしまう。

 道内とはいえ、旭山動物園までは車で二時間ほどかかる。それに日曜日だと混雑するだろうから、七時に家まで遼生さんが迎えに来てくれることになった。

【楽しみにしてるよ】のメッセージ文をスヤスヤと眠る凛の隣で読んで、昔、遼生さんと話したことを思い出した。

 よく将来について話していて、結婚や子供のこともお互いの理想を語り合っていた。その中で彼は子供はふたりほしいと思っていて、ひとり目は女の子がいいと言っていたよね。

 愛情をたっぷり注いで、その子がお姉さんとしての自覚が持てる五歳頃にもうひとり欲しいとも言っていた。ふたり目は男の子がいいと。

 子供が生まれたら様々な場所に連れていき、たくさん遊びたいって言っていて、一緒にお弁当を作って動物園にも行きたいって言っていた気がする。

「お弁当、か」