「凛ちゃんは好き嫌い泣くなんでも食べて偉いね」
「うん! だって好き嫌いしたらね、大きくなれないから」
「そっか、本当に偉いな」
遼生さんに「可愛い」「偉い」って言葉をたくさん言われて、凛は上機嫌だ。
もし……、もしも彼と別れずにいたら、こうして三人で過ごす未来があったのだろう。その未来は、こんな風に温かいものだったのかな。
夢のような時間が嬉しくも悲しくもあり、胸が苦しくてたまらない。
何度も涙が出そうになるたびに必死にこらえながら食べ進めていった。
「あー、美味しかった。ママ、お腹いっぱいだね」
「そうだね」
デザートのアイスクリームまで食べて、凛は満足げにお腹を撫でた。その姿に私と遼生さんの頬が緩む。
食後少し休んだし、そろそろ帰る頃合いだ。さり気なく身支度を整えていると、急に遼生さんが立ち上がった。
「凛ちゃんと萌ちゃんと一緒に食事ができて楽しかったから、そのお礼にここは奢らせて」
「えっ? そんな! 大丈夫ですから」
「いいから」
慌てて私も立ち上がったものの、一足早く彼に伝票を持っていかれてしまった。
「凛、帰ろうね」
「うん」
「うん! だって好き嫌いしたらね、大きくなれないから」
「そっか、本当に偉いな」
遼生さんに「可愛い」「偉い」って言葉をたくさん言われて、凛は上機嫌だ。
もし……、もしも彼と別れずにいたら、こうして三人で過ごす未来があったのだろう。その未来は、こんな風に温かいものだったのかな。
夢のような時間が嬉しくも悲しくもあり、胸が苦しくてたまらない。
何度も涙が出そうになるたびに必死にこらえながら食べ進めていった。
「あー、美味しかった。ママ、お腹いっぱいだね」
「そうだね」
デザートのアイスクリームまで食べて、凛は満足げにお腹を撫でた。その姿に私と遼生さんの頬が緩む。
食後少し休んだし、そろそろ帰る頃合いだ。さり気なく身支度を整えていると、急に遼生さんが立ち上がった。
「凛ちゃんと萌ちゃんと一緒に食事ができて楽しかったから、そのお礼にここは奢らせて」
「えっ? そんな! 大丈夫ですから」
「いいから」
慌てて私も立ち上がったものの、一足早く彼に伝票を持っていかれてしまった。
「凛、帰ろうね」
「うん」