奈落の果てで、笑った君を。

歴史・時代

◇理人◆/著
奈落の果てで、笑った君を。
作品番号
1693028
最終更新
2024/09/13
総文字数
185,913
ページ数
420ページ
ステータス
完結
PV数
297,929
いいね数
697
ランクイン履歴

歴史・時代1位(2023/06/12)

ランクイン履歴

歴史・時代1位(2023/06/12)





まっくら。
なにも見えない檻のなか。


無知すぎた、1羽の鳥。


空の青さも、太陽の温かさも、
そよ風の心地よさも。

飛び立つことはおろか、

己がどんな姿をしているのかさえ、
見ることができない。



わたしは。

───徳川幕府に存在を消された子。







荒れ狂う情勢。
失われてゆく幕府の権力。


京の都にて結成された
治安維持組織・見廻組。


のちに幕末と呼ばれる時代の激浪に
飲み込まれてしまう、この町で。

“生きていい”と許された、この場所で。


少女は罪深いほど、無邪気に笑う。










ああ悔しいさ、俺だって。
だから懸けさせてくれよ、せめて。

俺の流す血が、涙が、いずれの未来を作るって。


だって。

敗者が居なければ、
勝敗は成り立たないだろう?


生き抜け、生き抜け。

叫んだっていい、泣いたっていい、

ただ、走ることだけはやめるな。




『友を裏切り、幕府をも敵に回して、
お前を道連れにまでした弱い男だ俺は。

なのに───…、

まだそんな顔で笑ってくれるのか』




(お前のそれは、俺を狂わせる)



奈落の果てで、笑った君を。



(愛しいと抱いた想いだけは、
だれにも否定などさせやしない)




※流血表現、残酷描写あり



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この作品のレビュー

★★★★★
2023/09/27 20:21
投稿者: さん
ラストはボロ泣き、、、

改めて見廻組などを知るきっかけにもなったし、昔ならではの厳しさみたいなものが凄く心に残りました。 そして、朱花のピュアな感じが余計に泣けるきっかけになった気がしました。最後は涙が止まらなくて、ずっと泣きっぱなしでした。とても面白かったです

★★★★★
2023/08/03 01:32
投稿者: わたがし さん
ネタバレ
何回でも読んで!💓

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★★★★★
2023/08/02 12:04
投稿者: 彩空百々花 さん
ネタバレ
みんなきっと、笑って過ごしたい。

レビューを見る

この作品の感想ノート

どうもこんにちは!
時間が時間なのに「こんにちは」を使っていることに少し疑問を感じ始めたさくらです。

めっちゃ繋がってますね…!土方さん最高です…!朱花ちゃんの過去が壮大すぎて…それでも笑顔でいて、頑張っているのに心を打たれました…!
読んでてなんだか微笑ましかったです。
でも、朱花ちゃんと向晴が捕まった所はびっくりしすぎて思考が停止しました。最終的に助かってホッとしました。良かった…。関白様ありがとう…。

めっちゃ感動させられました…!理人さんの作品今までにないくらい感動して超泣くんですよね。理人さん、最高です。
それでは!

さくらさん
2024/11/07 20:51

男装小説をこよなく愛するたーにゃこと愛瀬です
すっごいもの書き上げてきましたね、理人さん。
私、人生で初めて歴史得意じゃなくてよかったと思いました。
もう見廻組とか新撰組ってなんやねんから始まったんですけど、その分新鮮で展開もわからなかったのでよかったです。
『徳川家茂って、流石に架空の人物でしょ』と思ったらいました。桂も佐々木もいました。
ググったら一杯出てくるのでびっくりしましたよ。
あと、花街に行くとき男装しだしてめっちゃテンション上がりました。嬉しいっす。パネェっす
あとあと、浅葱の花言葉って、『幸を祈る』なんですよ。
自分の小説のプロット書いてる時に知ったんですけど、新選組は朱花の幸せを願ってくれてたんでしょうね。
最後、『メリーバットエンドかな』って思ったら生き抜いてくれて嬉しかったです。
あと、結構初期の頃からハツネの事好きだったんですよね。
っていうのも、これハツネ目線で見ると『一途に思ってたけど変な小娘のせいで失恋して、嫉妬して悪いことしちゃったけど最後にはしっかりと謝るいい子』なんですよ。
だからハツネにはいい殿方がいてくれるといいなと思ったら、最後の最後に助けてくれるではありませんか!!!序盤のキャラもしっかりと出させてくれる理人さん、好き!!!(謎告白)
話はまたまた変わって、桂が一番この作品で好きだったんですよ。
だから朱花に恋煩いを教えてくれて、応援してくれるとこメッサ好きでした。
桂死ぬな!!!ああああああぁぁぁって最後ら辺めっちゃ心の中で叫んでました。
あとググってみたら坂本龍馬暗殺時に付き添ってたらしい二人。この二人もしっかり書くの、理人さんこだわってるぅ!!って感じです。
やっぱり理人さんは凄いですねぇ(しみじみ)理人さんの脳みそ夏目漱石みたいに展示されそうですね。なんかちょっと可哀想ですけど、それくらい理人さんは凄いですよ!!!
なんか読み始める前は作品名のネーミングセンスだけで感動して胸が痛かったのに、読み終わったらその十倍くらい胸が痛いじゃないですか。病院行かないと。
死んだ人たちが向こうで穏やかに過ごしていた描写。
最初私馬鹿なんでよくわかんなかったんですけど、途中から皆んなすでに消えている人って気づいたとき、胸がぐっしゃぁ!!ってなりました。
大丈夫です。私はまだ生きています。瀕死状態ですが。
敬愛する理人さん、さらば!

2024/11/02 05:19

理人さん、理人さん、繋がってるじゃないですか、理人さん。
新撰組じゃないですか理人さん。

浅葱色の約束で新撰組のお話が読みたくなって、新撰組で検索かけたら、なんと理人さんの作品が‼️

沖田さんですよ、土方さんですよ、もう、ほんとに大好きです❣️

って、これ、浅葱色の約束の感想じゃないですか…
気を取り直して、ちゃんとこのお話の感想を。(≧∀≦)

悪く言って仕舞えば、勝利を"諦めて"いる旧幕府軍。それでも、その先の残していく仲間の未来と、"負ける"ことによって得られるものを信じて走り続けたみんなは本当にすごいと思います。

そして、あすかちゃんが純粋で、明るくて、ほんっとうにかわいいです🩷
このお話の私の推しは桂さんです😍
チャラくて明るくて、でも仲間が大好きで……
生きて幸せになって欲しかった😭

理人さんの作品って読み始めたらとまらないんですよ…
私受験生なはずなんですけど…
理人さんのせいですよ!(すみませんすみません、ガキの分際がすみません)

これからも沢山読みます👍(受験生なんて知るもんか😡)

2024/10/10 20:48

この作品のひとこと感想

すべての感想数:75

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