「……とにかく、熱が高いし、足も腫れている。今夜はかなりまずいかもしれない。免疫も下がっている。大事にしないと結婚前なのに彼女の身体に負担が出るかもしれん」

 びっくりした光琉は、立ち上がると父親の前でテーブルにバンッと手をついた。

 「なんだって?それは本当か?」

 「そうならないようにきちんと養生させよう。仕事は一旦休職させよう。そのほうがいいだろう」

 「……わかった。とにかく診てくる。俺は今日泊まるから」

 「そうか。必要なものがあればあかりに言ってくれ」

 「紫のお母さんには内密にしてくれ」

 「わかっている」