「夏祭り…一緒に行って欲しい」


悠稀君が話し出したのは、私の家にあと1分したらつくころ。

「うん…考えとくね」

この状況で、「はい」なんて即答できない。

どうでもいいなんて、思っときながら本当はどうでも良くないこと、私は知ってる。

自分がいちばん知ってる。


先生から採点してもらった、プリント。

大切に保管してること、私は知ってる。


だから…かな。

自分自身に嘘をついてまで、幸せになろうとしないのは。