先生の隣…嬉しい。

先生の身長、高い…。

大好き…。

じっと見つめていると、北川先生もこっちを向いて、目が合った。

びっくりして、目を逸らしちゃった。

先生…不意打ちは困るよ。

「相原さんって、手芸得意なの?」

「え…何でですか?」

「いや、昨日部活みて楽しそうだったって言ってたから手芸得意なのかなーって思って」

あぁー、、、なるほど。

得意が不得意かって言われたら、不得意だ。

中学の体育祭の時の、ゼッケンすら縫えなくて、お母さんに頼んだし…。

料理も、、、できない。

というか、出来たことがない。

「えっと、どちらかといえば不得意です。」

隣を見ると先生は、笑っていた。

「ふっ、じゃあなんで、楽しそうって思ったの?」

「それ、、、は、、、」

先生に毎日会うために、入ったなんて言えない。

でも、伝わって欲しい。

私の一言で、先生の気持ちもコロコロと変わって欲しい。

「せ、先生が、、、い、、」

「あー、北川先生いたっ!ほらっ!これ部屋に忘れてたよー、ペン」

舞田先生…。

はっ!!

我に帰った瞬間、言わなくて良かったと安心した。

舞田先生来てくれて、よかった…。

「あー、、ごめんごめん」

なんか、、、

「もぉー、しっかりしてよー」

私の知らない世界を、、、

「はーい、気をつけます」

話してる、、、。

「ほんとにいつもいつも、忘れるんだからー」

そっか、何浮かれてるんだろ。私。

生徒だから、優しくしてくれてるだけなのに。

それを真に受けて、嬉しくなって、好きになって…。

何やってんだろ、私…。


「また部活終わったら、あっこ来るの?」


あっこ?

もしかして、秘密の部屋のこと?

舞田先生は秘密の部屋を知ってるの?

何それ…ラブラブじゃん。

2人は、両思い?


そこから舞田先生は、ようやく私の存在に気づいてあははと何かを隠すようにしていた。