それから、次の日に早速入部届けを出しに北川先生に放課後会いに行った。

家庭科室…いない。

でも、生徒は部活してたし…。

舞田先生は、いるのに。でも、舞田先生に渡すのは嫌だった。

だって、舞田先生に渡しちゃったら、北川先生と話す口実無くなっちゃうもん。


どこにいったんだろ。職員室?

そう思って、職員室に行ったけど、そこにもいなくて…


どこ行っちゃったんだろう。

「相原さん、こっち」

後ろから、声がした。大好きな声。

「北川先生っ!え、どうしたの!?どこいたんですか!?」


興奮気味に聞く、私を見て先生は、笑っていた。

「どうした?何かいい事あったの?」

へ…いい事…。

はいっ、たった今ね。

「べ、別になんも無いです!!それより、北川先生どこにいたんですか?ずっと、探してたのに…」


「あー、ごめんごめん。ちょっと秘密の部屋にね、いただけ。」

秘密の部屋…何それ!!

聞きたいけど、聞いちゃダメな気がして、聞けなかった。

まだ、そこまで踏み出しちゃダメだよ、私。

「そ、そうなんですね。…あっ、それより、えっと、あの、これ…」

手に握りしめてた、紙を渡す。

「入部届けね、うん、しっかり受け取りました。じゃあ、一緒に家庭科室今から行く?」

え…一緒に行けるの?

嬉しい……。


コロコロと変わる自分の感情。

それは、先生にしか動かすことが出来ない。