「あーっ…つーかウゼーな…やっぱダメだ…」
羽生はTシャツの袖で汗を拭きながら、イラついたようにつぶやくと、メガネを外して前髪を掻き上げた。
外したメガネは、ひとまず、という感じでTシャツの襟元にかけられた。
「え…」
葉月が驚いて小さな声を上げると同時に、茅乃を含めた女子が「キャー」や「ぎゃー」といった、黄色い声を上げた。
男子すら「えっ」という声を上げた。
(いや、待って待って、メガネの真面目そうな少年はどこに行ったの?)
つい5秒前まで、いつもの羽生が立っていたコンロの前には、汗ばんだ髪に色気すら感じるような背の高い美少年が立っている。
(嘘でしょ…?)
周りの女子の黄色い声を気にしない様子で、羽生は肉や野菜を焼き続けている。
「羽生くん、なんか手伝うことない!?」
「ないない。火危ないから、みんなちょっと離れてて。」
そう言って女子たちを軽くいなした羽生と、木陰から眺めていた葉月は不意に目が合った。
羽生は「だから言ったじゃん」という視線を向けた。
(こんなの予測不可能でしょ…)
羽生はTシャツの袖で汗を拭きながら、イラついたようにつぶやくと、メガネを外して前髪を掻き上げた。
外したメガネは、ひとまず、という感じでTシャツの襟元にかけられた。
「え…」
葉月が驚いて小さな声を上げると同時に、茅乃を含めた女子が「キャー」や「ぎゃー」といった、黄色い声を上げた。
男子すら「えっ」という声を上げた。
(いや、待って待って、メガネの真面目そうな少年はどこに行ったの?)
つい5秒前まで、いつもの羽生が立っていたコンロの前には、汗ばんだ髪に色気すら感じるような背の高い美少年が立っている。
(嘘でしょ…?)
周りの女子の黄色い声を気にしない様子で、羽生は肉や野菜を焼き続けている。
「羽生くん、なんか手伝うことない!?」
「ないない。火危ないから、みんなちょっと離れてて。」
そう言って女子たちを軽くいなした羽生と、木陰から眺めていた葉月は不意に目が合った。
羽生は「だから言ったじゃん」という視線を向けた。
(こんなの予測不可能でしょ…)