———ガラッ
「LHR始めるから席つけー」
30代後半の担任教諭が気怠そうな態度で教室に入ってきた。
「みんなそろそろクラスにも慣れてきたと思うんで、今日は席替えをします。」
「「えー!」」
4月に進級して自席の周辺の生徒たちがなんとなくグループになり始めているタイミングなので、一部の生徒から不満そうな声があがる。当然、担任としてはわかりきっていた反応なので気にもとめない。
「くじで決めるぞー。出席番号順に出て来てー。」
こういう場合、名字が「あ行」の葉月は早々にくじを引くことになる。
(あ、8番…)
8は葉月にとってラッキーナンバーだ。
(まぁでも…)
とくに希望の席も隣になりたい人もいない葉月からすれば意味の無い数字だ。
担任が黒板に書いた席順によれば、最後列の窓側から二番目の席らしい。
「葉月の席どこー?」
クラスメイトの松嶋 茅乃が話しかける。
「8番。」
「8番…え、一番後ろとか最高じゃん。」
「え、そう?逆に目立ちそうじゃない?」
「LHR始めるから席つけー」
30代後半の担任教諭が気怠そうな態度で教室に入ってきた。
「みんなそろそろクラスにも慣れてきたと思うんで、今日は席替えをします。」
「「えー!」」
4月に進級して自席の周辺の生徒たちがなんとなくグループになり始めているタイミングなので、一部の生徒から不満そうな声があがる。当然、担任としてはわかりきっていた反応なので気にもとめない。
「くじで決めるぞー。出席番号順に出て来てー。」
こういう場合、名字が「あ行」の葉月は早々にくじを引くことになる。
(あ、8番…)
8は葉月にとってラッキーナンバーだ。
(まぁでも…)
とくに希望の席も隣になりたい人もいない葉月からすれば意味の無い数字だ。
担任が黒板に書いた席順によれば、最後列の窓側から二番目の席らしい。
「葉月の席どこー?」
クラスメイトの松嶋 茅乃が話しかける。
「8番。」
「8番…え、一番後ろとか最高じゃん。」
「え、そう?逆に目立ちそうじゃない?」