「結局なんで伊達メガネなの?」
「………」
「それは教えてくれないんだ。お弁当は彼女のお手製でしょ?」
「ちがうよ。」
「でも毎回手紙つきだよね。」
「…よく見てんな。」
羽生が眉を下げて少し呆れたように笑った。
「かわいい彼女なんだろうな〜って。」
「…彼女ではないけど、“かわいい”は当たり。」
「え…」
———パタ…
会話を終わらせるように羽生が日誌を閉じた。
「書き終わったから、さっさと置いて帰ろう。」
「荻田って彼氏と上手くいってないの?」
職員室に向かう廊下で、珍しく羽生から質問された。
「んー…上手くいってるとかいってないとか、まだそういうレベルじゃないかなー。付き合って3ヶ月とかだから、まだよくわかんないって感じ。あ、でも歳上だから落ち着いてるよ。」
「ふーん」
質問してきたわりに、関心が薄そうな反応をする。
「前にも言ったけど、彼氏がいるなら必要以上に他の男に関心持たない方がいいよ。彼氏が大事ならね。」
羽生は軽く忠告するように言った。
「なら、関心持たせるような謎の答えを全部教えて欲しいんだけど。」
不機嫌そうな口調の葉月に、羽生は笑った。
「とにかくさ、そういうのって相手も勘違いさせるから気をつけた方がいいと思うよ。」
「…羽生くんは勘違いなんてしない気がするけど。」
「どうかな。」
羽生はまた、感情の読めない不敵な笑みを浮かべて言った。
(かわいい彼女…じゃないって言ってたけど、お弁当作ってくれるかわいい相手がいるのに、他の女になんて目がいかないでしょ。)
「………」
「それは教えてくれないんだ。お弁当は彼女のお手製でしょ?」
「ちがうよ。」
「でも毎回手紙つきだよね。」
「…よく見てんな。」
羽生が眉を下げて少し呆れたように笑った。
「かわいい彼女なんだろうな〜って。」
「…彼女ではないけど、“かわいい”は当たり。」
「え…」
———パタ…
会話を終わらせるように羽生が日誌を閉じた。
「書き終わったから、さっさと置いて帰ろう。」
「荻田って彼氏と上手くいってないの?」
職員室に向かう廊下で、珍しく羽生から質問された。
「んー…上手くいってるとかいってないとか、まだそういうレベルじゃないかなー。付き合って3ヶ月とかだから、まだよくわかんないって感じ。あ、でも歳上だから落ち着いてるよ。」
「ふーん」
質問してきたわりに、関心が薄そうな反応をする。
「前にも言ったけど、彼氏がいるなら必要以上に他の男に関心持たない方がいいよ。彼氏が大事ならね。」
羽生は軽く忠告するように言った。
「なら、関心持たせるような謎の答えを全部教えて欲しいんだけど。」
不機嫌そうな口調の葉月に、羽生は笑った。
「とにかくさ、そういうのって相手も勘違いさせるから気をつけた方がいいと思うよ。」
「…羽生くんは勘違いなんてしない気がするけど。」
「どうかな。」
羽生はまた、感情の読めない不敵な笑みを浮かべて言った。
(かわいい彼女…じゃないって言ってたけど、お弁当作ってくれるかわいい相手がいるのに、他の女になんて目がいかないでしょ。)