「(ひィィィー!!!!私、お化け苦手なのに!!)」


ウキウキしている声宮くんには悪いけど、なんで遊園地一発目でお化け屋敷なの!?デートって言うなら、もっと女子が喜びそうな所から連れて行ってよね!

と、そんな私の気持ちが手に取るように分かったのか。声宮くんは「なんでお化け屋敷きたんだって思っただろ」とニヤニヤした顔で私を見た。


「お前が俺と手を繋がねーっていうからだ」

「へ?どういう、」

「このお化け屋敷に入ってもなお、”手を繋がない”なんて。そんな事が言えるかなぁ~?」

「!」


わ、罠だ!!策士だ!!

私が自分から「手を繋いでほしい」って言わせるために、わざとお化け屋敷を選んだんだ!


「ず、ずるいよ!」

「ズルくて結構。言っておくけど、俺はどんな事をしてでも芽衣と手を繋ぐからな」