「わたくしはここにいます。ブルカリック王国に帰るつもりはありません」
「お前はシエナのように俺のために動こうとは思わないのか!?」
「思いません」
「……!」
「ライボルトお兄様はわたくしを嫌っていたではありませんか。そして皆の前で嘘をついた……なのに今更、わたくしに縋るのですか?」
「勘違いするな!縋っているのではないッ。それとこれとは話は別だろう!?」
「…………」
そもそも散々、マティルダが誘っても話しかけても冷たく当たっていたライボルト。
マティルダを貶めるためにベンジャミンと不貞行為をしていたと嘘をついていた。
今更『俺のために』と言われても動くわけがないだろう。
マティルダはそれを見越して対策はキチンとしていたし、シエナを虐げている証拠など出てくるわけではないのだ。
そのことがバレてしまい、追い詰められたライボルトは自身の保身のために無理矢理マティルダを連れ戻そうとしている。
(わたくしをなんだと思っているのかしら……)
今までライボルトと親しくしようと努力しきたつもりだったが、我慢してきた怒りが沸々と湧いてくる。
「お前はシエナのように俺のために動こうとは思わないのか!?」
「思いません」
「……!」
「ライボルトお兄様はわたくしを嫌っていたではありませんか。そして皆の前で嘘をついた……なのに今更、わたくしに縋るのですか?」
「勘違いするな!縋っているのではないッ。それとこれとは話は別だろう!?」
「…………」
そもそも散々、マティルダが誘っても話しかけても冷たく当たっていたライボルト。
マティルダを貶めるためにベンジャミンと不貞行為をしていたと嘘をついていた。
今更『俺のために』と言われても動くわけがないだろう。
マティルダはそれを見越して対策はキチンとしていたし、シエナを虐げている証拠など出てくるわけではないのだ。
そのことがバレてしまい、追い詰められたライボルトは自身の保身のために無理矢理マティルダを連れ戻そうとしている。
(わたくしをなんだと思っているのかしら……)
今までライボルトと親しくしようと努力しきたつもりだったが、我慢してきた怒りが沸々と湧いてくる。