郁さんは「それならよかった。食べよっか」と微笑むと、チーズケーキを二つタブレットから注文する。

「アイスティーのおかわり、いる?」

「いえ、大丈夫です」

 郁さんはタブレットを操作しながら「了解。俺アイスコーヒーおかわりしていい?」とタブレット越しに聞いてくる。

「どうぞ」

「じゃあアイスコーヒーのおかわりも」

 そんな微笑ましい郁さんが妙に可愛く見えて、思わずクスッと笑ってしまう。

「え?どうしたの?」

「いえ、なんか郁さんが可愛くて」

 そんな私に郁さんは、「可愛いのは、俺じゃなくて智世里さんだからね?」と私の頭を撫でてくる。
 その仕草に思わずドキッとした私に、郁さんは「言っとくけど……智世里さんは、俺が出会った女性の中で、一番可愛いからね」と見つめてくる。

「えっ……?」

 そんなに見つめられたら、ドキドキしてしまう。

「お世辞じゃないよ。本当のことだからね?」

「あ……ありがとう、ございます」

 なんか今の言葉って……その、告白、みたいじゃない? なんか……恥ずかしい。

「智世里さんは、もっと自分に自信持っていいんじゃない?」

「……え?」

 いきなりの言葉に、私は困惑した。