場面緘黙症を抱えている私にとって、学校は1番大嫌いな場所だ。
騒がしい教室で、一言も喋らずぽつりと浮いている私。
毎回、居心地の悪さを感じる。
全く話せない私のことを不思議がる人たちがいて、いろんな質問をされたことがある。
『なんで喋らないの?』
『“あ”って言って』
今まで、何回も何十回も言われてきた言葉たち。
その度に、私の心はナイフのようにグサリと刺さった。
話せないだけで、私の気持ちなんてなに1つ考えずに悪口を言ってきたり、いじめたり、文句1つ言わないから嫌なことやしたくないことは私に押し付けられてきた。
そして、言いたくても言えない自分が大嫌い。
周りの人たちからは、極度の人見知りだと誤解されることが多いが、場面緘黙症とはこれまた少し違う。
人や場所に慣れるのに長期間かかり、仲良い人の前でも話せないまま数ヶ月、いや何年も何十年も話せない症状が続くといった感じだ。
わざと話さないだけだと思われているけれど、本当は話したいという意思があること。
それすらも話せないから誤解をとくことができないまま今に至る。