それから、3日後。

ある程度、実っているきゅうりを収穫でき、ひと段落ついて、今日で人助けも終了となった。

『これ、お家に持って帰って』

帰り際、おばさんから渡されたのは袋にぎっしりと入っているきゅうりたち。

『えぇ〜! いいんですか⁉︎』

この前も、とうもろこしにトマトにとたくさん貰ったのに、またしてもお裾分けをしてくれるおばさん。

「あと、これは俺から」

おじさんから渡されたのは、茶色の封筒。

中を見なくても現金が入っていることは分かった。

『受け取れません! 私たちは手伝っただけですので』

「そうですよ、おじさん!」

唯花ちゃんも一緒になって、おじさんに返そうとするが受け取ってもらえない。

「いいんだよ。2人が頑張ってくれたおかげで作業が早く終わったし、なにより可愛い子達に囲まれて俺までなんだか若返った気分でさ、だから、受け取ってくれると嬉しい」

『ほんと、助かったの! 2人にとっても感謝しているのよ』

おばさんまで受け取ることを勧められてしまってはもう断ることができなかった。

「『ありがとうございます!』」

感謝の意を込めて深く頭を下げた。

このお金は、大事に使うことにしよう。