…私も、伝えた方がいいのかな。
私には出会った時からずっと好きな人がいる。
けれど、仲良くなりすぎたがゆえに、告白してその関係性が壊れるのが怖くて。
今日この日までその想いを伝えることができないでいる。
少し時間が経つと、校庭の人混みも少しずつなくなり、それが別れということをさらに強調しているように思えた。
私もさっきまで友達と写真を撮っていたけれど、その友達ももうここにはいない。
私もそろそろ帰ろうかな、と思い始めていると、
「…ーーみのり」
と、後ろから声をかけられた。
…この声、知ってる。
私はすぐに後ろを振り返った。
「つば…ちゃん」
その声は、つばちゃん…ーー私の好きな人のものだった。
まさか声をかけられるとは思ってなくて、私の心臓は早鐘を打つ。
「みのり、ちょっと話さね?」