みらいとのトラウマが解決された二日後、私を支配していたのは、綿ちゃんの言葉だった。

『どうせあと半年で死んじゃうのに、なんで好きになんかなるのよ、私のひなくんとらないでよ』

その言葉がぐるぐる回っている。

生きれてもあと半年ということは、半年も生きられないっていうこと。

いつ死んでもおかしくないということ。

そんな私が告白しても太陽くんを困らせてしまうだけ。

そんなことを思っているとお姉ちゃんに話した。

考えすぎだといわれたけれど、私はそんなことはない気がしてずっとかんがえていた。

「……じゃあさ、私があげた黒いノートに今思っていること全部書いてみなよ。」

「え?」

先日くれた黒いノートのことだ。引き出しに入れたままで一回も出していない。

「ほらほらかいてみなよ。」

みないからとって目を隠す素振りをしたお姉ちゃんが愛おしかった。

この前まで恐怖として見ていたみらいを。

「わかった。後で書いてみる。」

あとで書いていたノートを見返してみたけれど、鬱の時と同じようなことを書いていた。

鬱の時につけていた日記と同じこと。

「・・・。」

みらいはそれに気づいていたのかもしれない。