『もう嫌なの』

『なら、奪っちゃえば?ひかるちゃんの好きな人。』

地獄の始まりのゴングを鳴らしたのは友達の西野。

姉妹に囲まれて育ったからか、恋バナは女の子の気持ちをしっかり尊重して話してくれる男の子だった。

信頼のある彼だからこそ、それに頼ってしまっていたのだ。

『そうしてみよ。』

黒い気持ちがどんどん私を占領していく。