突然むくれ始めたナツの方を向いた瞬間。


ちゅっ。


へ?


なに?

なに今の?


ナツが俺の頬にキスをした。

「え? なに? どうして?」
「もーぅ!」

ナツは真っ赤な顔をして立ち上がる。

「最低!鈍感にもほどがある」


それ…


それって…。


俺は満面の笑顔になった。

「ナツ〜!」
「知らない!」

ナツは急いで歩き始めた。

「待てよ」
「バーカッ」

ナツの小さい背中。

「さっきの!俺の!」