他を探そう。 くるりと踵を返す。 「ぉわ!?」 「え!?」 人が後ろにいたなんて感じもしなかったあたしと。 突然振り向かれた、後ろにいた…… 「六花…」 神さま? これは冗談? それとも本気? 暗くたってこの声を、あたしは間違ったりしない。 「生(せい)…」 別れた彼が、生が、目の前にいた。