「ナツ」
「ん?」


俺はナツの横に並んで座った。

ナツも座る。

2人、足をブラブラしながら海を眺めていた。

「お前さ、付き合ってる奴とかいる?」

「へ? いやだぁ、何、突然」

「いや、聞いたことなかったし?」

何いってんだ? 俺は!

「ん……いないけど…さ」

ナツは俯いてしまった。


え? 何? 『さ』って?


「あぁ、そなんだ、ふーん」
「……」
「え…っと」

動揺してる俺。
さっきのナツの含みのある答えが、すごくひっかかって。